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大きく種類は2種類「マシンピラティス」と「マットピラティス」
ピラティスは看護師だったジョセフ・ピラティスが開発したエクササイズです。もともとは患者のリハビリ用にと考案され、傷を負った兵士たちがベッドでもできるエクササイズがピラティスの原型です。
幅広い世代の人が始めることができるのもピラティスの特徴です。リハビリ用に開発されたピラティスは、身体に不調がある人や高齢者でも自分のペースで体に負担をかけずに始めることができます。
主な種類としてはヨガと同じようにマットを使って行う「マットピラティス」と、ピラティスの専用器具を使用する「マシンピラティス」があります。
ピラティスのエクササイズでは、体幹を鍛えられること、ストレッチ効果による柔軟性の向上などが見込めますが、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
ピラティス専門機械を使用する「マシンピラティス」の特徴
マシンピラティスは、ピラティスの専門機械を使用するピラティスです。
マシンピラティスにもリフォーマーやキャデラックなど様々な種類があり、エクササイズの詳細な目的も異なります。
マットピラティスとの違い
マシンピラティスとは、ジョセフピラティスが開発したピラティス専用の機械を使用したピラティスのことです。
マットピラティスはマットの上でポーズをとりながら鍛える自重トレーニングですが、マシンピラティスは専用器具によって負荷をコントロールできるのが特徴です。
元々ピラティスはマシンによるエクササイズから始まっているため、身体の使い方がわからない場合や適度な負荷をかけたい場合にも、器具の調整により体幹を刺激しながら正しくエクササイズができるとされています。
柔軟性を高めインナーマッスルを鍛える
ピラティスでは呼吸法と正しいポーズを連携させ、ストレッチをきかせて流れるようにエクササイズを行うことで、身体の柔軟性が高まりインナーマッスルが鍛えられるとされています。
身体を支えるインナーマッスルが鍛えられることで、身体の歪みが改善され美しい姿勢に近づけるでしょう。
リハビリのために考案
マシンピラティスは寝たきりの患者でも行えるように、当初はベッドを原型にして開発されたといわれています。リハビリとしても行われていたため、負荷が少なく、高齢者や女性にも適したエクササイズといえます。
ピラティス専門機械を使用する「マシンピラティス」の種類
リフォーマーはマシンピラティスの代表的なマシンです。ベッドを原型にして作られたマシンで、寝ている状態でバランスを保ちながら様々なポーズをとっていくことができます。
スプリングにより負荷の調整ができるので、初心者の方や高齢者の方から、負荷を強くかけたいアスリートの方まで全身を鍛えるために幅広く利用できるでしょう。
キャデラックは、病院のベッドのスプリングをヘッドボードやフットボードに引っかけ、負荷として使用していたことが元となり作られたマシンです。当時の最高級車キャデラックのように、装備が整っていて多くの使い方ができることからキャデラックと名づけられました。
キャデラックでは、横になって安定した体制をとりながら、スプリングで負荷をかけてインナーマッスルを鍛えることができます。
リフォーマーとは異なり左右をバラバラに動かして部分的に鍛えることができ、アクロバティックなポーズをとることも可能といわれています。
バレルはスプリングを使用しないマシンの一つで、バレル(樽)のようなカーブを持っています。カーブの部分を利用して背骨を伸ばす姿勢をとるなど、上半身を柔軟にするポーズに利用しやすいでしょう。
バレルには梯子状のバーを組み合わせた「ラダー・バレル」、クジラのような形をした「スバイン・コレクター」といった種類もあります。
マシンピラティスのなかでは比較的マイナーなマシンがチェアーです。椅子を原型にして作られているため、他のマシンほど大きくはありません。
椅子の座面に可動性のペダルがついていて、座った状態や立った状態、寝た状態でエクササイズを行うことが可能です。
体幹を安定させながら腕や足の筋力を強化させる、強度の高いエクササイズが行えるでしょう。
自重を使う「マットピラティス」の特徴
マットピラティスは、ヨガマットだけを利用するため、気軽に行うことができるエクササイズといえます。呼吸を整えながら行うエクササイズで、全身をバランスよく鍛えられるでしょう。
ヨガマットを使用
マットピラティスは、ヨガマットを敷いてその上で行うピラティスです。
自分の体重を負荷に使い様々なポーズをとるので、バランスのとり方が難しい場合もあるかもしれません。
ピラティスツール
マットピラティスでは、ピラティスボールやパワーサークル、セラバンド、フォームローラーなどのツールを使用することもできます。
それぞれのツールの特徴を生かして、鍛えたい部分を集中して鍛えたり、弱い部分を支えたりするために活用するといいでしょう。
自宅でエクササイズが可能
マットピラティスはマシンを使わず自重で行うため、その手軽さから自宅でも簡単にできるメリットがあります。
ただし、正しい身体の動かし方で行う必要があるので、自宅で行うときはグループレッスンなどで身体の動かし方や筋肉について覚えてからがおすすめです。
全身を鍛えられる
マシンピラティスでは、機械を調整して部分的に鍛えることができる特徴があります。反対に、マットピラティスでは、身体全体を使って全身をバランスよく鍛えることができるでしょう。
胸式呼吸
ピラティスでは胸式呼吸をしながら、呼吸を意識して行います。胸式呼吸では、息を吸うときには肋骨が広がるように、息を吐くときには肋骨が閉じるように意識しながら呼吸をします。
息を止めずに流れるようにエクササイズを行ってください。
ピラティスのクラスの種類
全国のジムやスタジオでおこなわれているピラティス。その目的によっても様々なピラティスがあります。
身体のラインを整え、バランスがよく健康的な身体を作るオーソドックスなピラティス。スタジオによっても名前が違うと思います。
ダイエットに重点を置いたものや、呼吸や意識に重きを置いたものなど様々なメニューがあります。
出産前後、女性の身体は大きく変化します。マタニティピラティスは出産前の心身の調子を整え、出産に向けて体力を付けることが主な目的。
産後は出産で疲弊した身体を労わって、ゆるんだ骨盤を元に戻すエクササイズをおこないます。
ピラティスは高齢者や身体が弱った人にも始めることができるエクササイズ。とくに高齢になると筋力のバランスが崩れて、転倒などの事故を起こしやすくなります。
加齢によってあらわれる症状に着目し、長く健康でいられるようにと考案されたピラティスです。
ピラティスはスタジオによって様々なコースが用意されています。ピラティスをはじめるときはどのような目的のピラティスか聞いて自分に合ったものを選択しましょう。
【インストラクター取得】資格の種類
ピラティスの資格取得には、3種類のコースがあります。
インストラクター資格取得を目指す場合には、まずどのような資格があるのかを知っておくのがおすすめです。コースは難易度によって分かれていて、基本的に簡単なコースから順に資格を取得していくことができます。
マットピラティスインストラクター
マットピラティスインストラクターの資格は、「マット指導者資格コース」を受講して試験に合格すると取得できます。
試験に合格するには、ピラティスのレッスンで技術を磨き、呼吸法、エクササイズの分析、解剖学など必要な知識を身につけなければなりません。試験は筆記・実技・解剖学クイズで構成されています。
マシンピラティスインストラクター
マシンピラティスインストラクター資格を取得するには、「BASIピラティスマシン資格コース」を受講する必要があります。
マシン資格コースは、BASIピラティスマットコースを終了している方もしくは他団体のマットコース卒業生が対象のコースなので、先にマットコースを終えてから受講の申し込みをしましょう。
マシン資格コースでは、マットエクササイズの復習と解剖学、マシンエクササイズについて、身体の症状やスポーツ選手、妊婦などへの指導方法を覚えることができます。
コンプリヘンシブインストラクター
コンプリヘンシブインストラクターとは、ピラティスのすべてのレベル・エクササイズを指導することができるインストラクターのことです。
コンプリヘンシブ指導者資格コースでは、ピラティスマットコースとピラティスマシンコースの両方を割引価格で受講することが可能です。
※情報取得元:https://www.pilates-education.info/
(まとめ)ピラティスの種類を大解剖!またインストラクターになるための要素とは?
ピラティスには、大きく分けてマシンピラティスとマットピラティスの2種類があります。
マシンピラティスは、リフォーマーやキャデラックなど専用のマシンを使うエクササイズで負荷をコントロールしたり、身体を安定させて正しい姿勢でエクササイズを行ったりできるなどのメリットがあります。
マットピラティスはヨガマットを敷いて行う自重トレーニングのため、簡単に行えるけれど、きちんと正しいフォームで行わなければなりません。
インストラクター資格にはマット、マシンそれぞれの資格や、両方のピラティスを指導できるコンプリヘンシブインストラクターの資格があります。
自分で完璧なフォームを覚えたい、ピラティスを指導できるようになりたいという方は、指導者資格にチャレンジしてみてはいかがでしょう。