ピラティスの指導を受ける女性

ピラティスとショルダーブリッジの効果の違いは?

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ピラティスとショルダーブリッジでは腹筋にもたらす効果が異なります

ショルダーブリッジは仰向けの状態で脚を曲げて両膝を立て、お尻を持ち上げて肩から膝までが一直線になるような動きを行います。
対してピラティスでは、腹部の深層筋である腹横筋を意識するため、ショルダーブリッジのスタートポジションにおいて恥骨を頭の方へ向けるような、骨盤の後傾を意識してて行います。
どちらの動きにおいても腹筋群は使用されるのですが、ピラティスでは特に腹部筋の使用を意識して行いますので、腹筋群への効果が強まります。
また、腹筋群の使用で骨盤を固定しますので、各姿勢において骨盤を固定するための腹筋の使用が促されるのです。

ショルダーブリッジでは背筋や殿筋、脚の筋肉が強化されます

「ショルダーブリッジ」という言葉、あまり聞きなれないかもしれません。
床に仰向けに寝た状態で脚を曲げて両膝を立て、両腕は体幹の横に添えるようにし、手のひらは床に向けます。
その状態からゆっくりとお尻をもちあげ、肩から膝までが一直線に、まるで滑り台を作るような体勢にする運動を、ショルダーブリッジと言います。
この運動では、体幹をまっすぐに保つために背筋が、大腿骨を骨盤に対して直線状に保つために股関節を伸ばす筋肉である殿筋群が、さらには膝を伸ばすための太もも前にある大腿四頭筋が主に収縮します。
この運動では、脚の状態によって脚で活動する筋肉がわずかに変化するのが特徴です。
両膝と両足をくっつけて揃えることで、お尻を持ち上げる際に姿勢が不安定になりやすいため、股関節を外側へ動かす中殿筋、両膝をくっつけておくために必要な内転筋、さらには足首では膝が左右に倒れないようにするために腓骨筋や後脛骨筋などが参加します。
両足を拡げた状態では重心が安定しやすいため、これらの筋肉の参加は少なくなります。
また、膝をより強く曲げ両足をお尻に近づけた体勢にすると、太ももの裏側にあるハムストリングスも収縮するようになります。
ショルダーブリッジでは主に体の後ろ側、つまり背中側にある筋肉が主に運動に関与します。
確かに、骨盤の位置の安定化に腹筋群は関与しない訳ではないのですが、意識的に行っているわけではないので、腹筋群の強化にはつながりにくい点が挙げられます。

ピラティスではまず骨盤の固定を意識して行います

ピラティスにも、「ショルダーブリッジ」という動きはあります。
ですが、先に述べたショルダーブリッジとは、少々異なります。
床に仰向けになり両脚を曲げて膝を立てる、この姿勢までは同じです。
ピラティスではここから、腰部分が床につくように背中をまっすぐにし、お臍を引っ込めて背骨に近づけるようにするとともに、骨盤を起こします。
腹横筋を収縮させて骨盤の後ろ部分にあたる仙骨を床から軽く持ち上げ、下腹から恥骨を自分の顔の方に向けるようにして骨盤を固定するのです。
この状態のままで肩から膝までが一直線になるように、背中を伸ばしたままお尻を持ち上げるのです。
先のショルダーブリッジ同様、背筋群や殿筋は収縮しますが、骨盤を後傾した状態を保持しますので腹筋群、特に腹横筋が持続的に収縮するのです。
これによって腹横筋が強化されます。
腹横筋が強化されることによって立つ、あるいは座った姿勢で骨盤を適切な位置に保持できますので、体幹の安定化を図ることができます。
また、骨盤から体幹が安定すると、骨盤から続く大腿骨の動き、つまり股関節を安定して動かすことができます。
こうすることで、立った姿勢や歩く動きで股関節を広く動かすことができるようになり、腰も固定し安定化されていますので、腰への負担を軽減できるようになるのです。

ピラティスのショルダーブリッジでは脚を動かすことでさらに腹筋を刺激します

ピラティスのショルダーブリッジでは、腹横筋で骨盤を固定しているので、ショルダーブリッジからさらに脚の運動を取り入れています。
先ほどのように両膝を立てて、骨盤を後傾させた状態で、お尻を持ち上げます。
そこから、片足を床から離し、もう一方の脚と太ももは揃えたままで膝を伸ばします。
この姿勢で体勢を安定化させるためには、床についている方の脚で、体勢を固定する必要があります。
そのために、支えている側の脚が左右へ倒れてしまわないよう、股関節や足首周辺の筋肉が強く働く必要があります。
また、脚を浮かせている側の骨盤では、これが傾いてしまわないよう、腹横筋がより強く収縮する必要があります。
さらに、浮かせている側の脚では膝を伸ばした状態を維持するために、大腿四頭筋が常に収縮することになります。
ここからさらに、浮かせている側の脚を、足先で円を描くように股関節を動かす方法があります。
これでは、骨盤がきちんと腹横筋によって固定されていることが重要になります。
このように、ピラティスのショルダーブリッジでは、腹横筋の収縮を維持し、脚を用いてさらに負荷をかけることで強化し、体幹の安定化を図る効果があるのです。

(まとめ)ピラティスとショルダーブリッジの効果の違いは?

1.ピラティスとショルダーブリッジでは腹筋にもたらす効果が異なります

ショルダーブリッジでただお尻を持ち上げるだけとは異なり、ピラティスでは腹筋、特に腹横筋を収縮させて骨盤の固定を意識して行います。
そのため骨盤と体幹を相互に固定し体幹の安定性を図るという効果をもたらします。

2.ショルダーブリッジでは背筋や殿筋、脚の筋肉が強化されます

ショルダーブリッジでは主に体の背中側にある筋肉が使用され、足や膝の揃え方や膝の曲げ具合で運動に参加する筋肉は異なります。
骨盤を固定するために腹筋群は参加しますが意識的ではないため、腹筋群の強化につながりにくい点があります。

3.ピラティスではまず骨盤の固定を意識して行います

ピラティスでのショルダーブリッジでは、腰椎をまっすぐにした上、骨盤を後傾させるために腹横筋を意識的に収縮させます。
これによって様々な動きで体幹が固定、安定化されるので、腰への負担を軽くすることができるようになるのです。

4.ピラティスのショルダーブリッジでは脚を動かすことでさらに腹筋を刺激します

ピラティスのショルダーブリッジでは、骨盤を固定するための腹横筋の収縮を促すために、脚の運動を取り入れる方法があります。
これによって腹横筋にはさらなる骨盤固定作用が求められ、この筋肉が強化され体幹を安定させてくれるのです。

 

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