ランニングする女性

腰痛にはウォーキングよりもピラティスが良いの?

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腰痛改善を目的としたウォーキングはピラティスを併用すると効果を高められるといえます

体脂肪量が多い肥満によって腰痛を抱えている人の中には、ウォーキングを取り入れる方も少なくないことでしょう。
しかし、歩き方や靴の状態によっては、脚にかかる衝撃が腰へと伝わることなどによって、かえって腰痛が酷くなる可能性があります。
ピラティスを併用することで腹部のコアと脚力を鍛え、正しい歩き方を身に着けることで、ウォーキングの効果をさらに高める効果が期待できます。

ウォーキングは全身の筋肉を使うためエクササイズ効果が得られる手軽な運動といえます

少し難しい話になるかもしれませんが、ウォーキングについてお話ししましょう。
「歩く」という動作では、「動いているものは動き続ける」という「慣性」と呼ばれる力と、それをコントロールしつつ体を支えるための筋肉とが関係しています。
歩くときに、脚を自然と前へ振り出すことができるのは、一つには慣性がありますが、もう一つはつま先でしっかりと床を後ろへ蹴る動きとが関係しています。
そして脚を前に振り出したら踵を地面に付けますが、この時に膝が折れ曲がって崩れてしまわないよう、太ももの前の筋肉を使います。
この間、もう一方の脚は体を支えつつ、お尻(重心)を前へ運ぶ動きをしていますが、ここでも慣性が働いていて、重心が前方へ動くスピードをコントロールするために股関節の深層筋である腸腰筋と、身体を前方へ推し進めるために大殿筋や太ももの裏にあるハムストリングスが働いています。
また、ウォーキングで効果を得るためには歩幅を拡げることが重要となりますが、脚だけで歩幅を拡げることは困難ですから、骨盤の回旋運動が必要になります。
さらに、身体のバランスを保つために上半身では、骨盤の回旋方向とは逆の動きが起こります。
歩幅を広げて歩いたときに腕を振る動きがでるのは、これが理由です。
つまり、歩幅を大きく広げて歩く際は、腰の部分での回旋運動が起こっているのです。
ウォーキングは非常に手軽に行える、最も簡単なエクササイズであり、全身の筋肉を使う運動として好まれるのは、これが理由となっているのです。

ウォーキングをする際には注意が必要です

確かにウォーキングは、場所を選ばず、いつでもどこでもできる全身運動として、非常に良いエクササイズと言えます。
ですが、運動であるからには、注意も必要です。
ウォーキングにおいて一方の体重を支えている脚の筋力が不十分であると、もう一方の振り出した脚の踵を地面につける際に地面から大きな衝撃を受けます。
この衝撃は脚の骨を伝って骨盤、さらには腰の骨へと伝達され、腰の関節への負担となります。
また、腹部の筋肉が弱っていると、ウォーキングで起こる腰の部分での回旋運動が、腰の骨へのストレスとなってかえって腰の骨を傷める原因となってしまうこともあるのです。
あるいは、ウォーキングにおいて起こる腰部分での骨盤の回旋運動をコントロールする腹筋の力が弱っている場合にも、身体の支えが不十分となり振り出した脚が急激に地面に接地することで、地面からの衝撃を受けることになります。
もちろん、ウォーキングをする際に履く靴の踵部分の材質やショック吸収能力によって、地面から受ける衝撃の程度は随分と異なります。
ウォーキングは確かに、非常に良い運動と言えます。
ウォーキングだけで腰痛が改善したという例も随分と多く報告されていることによっても裏付けられています。
ですが、自分が持つ筋肉が発揮できる力と、自分の体の動きをどれだけコントロールできるのかを把握せず、無理に歩幅を広げて歩こうとすると、かえって腰を痛めてしまうことにつながりかねないのです。

ウォーキングとピラティスを併用することでウォーキングの効果を高めることが期待できます

これまでお話ししてきたように、安全で効果的にウォーキングを行い、その効果を十分に得るには、特に腹部と脚の筋力が必要になるといえるでしょう。
股関節の可動域が狭いと、歩幅を広げて歩こうとすると骨盤が前方へ傾き腰が反る動きが出てしまいます。
また、腹筋の力が弱い場合も、同様のことが起こります。
ピラティスでは、多くの動きにおいて腹部の筋肉の収縮と骨盤の位置を意識することによって、腹部の特に深層筋である腹横筋が強化されます。
また、脚の筋肉を強化する動きのプログラムもありますので、ウォーキングに必要な筋肉すべての強化がピラティスでは可能となります。
そのうえでウォーキングを行うと、正しい姿勢を保持しつつ力強く地面を蹴り、また振り出した脚が地面につくときの力をコントロールすることができるため、安全なウォーキングが可能となり、腰痛予防につながります。

(まとめ)腰痛にはウォーキングよりもピラティスが良いの?

1.腰痛改善を目的としたウォーキングはピラティスを併用すると効果を高められるといえます

最も手軽な運動として人気のウォーキングですが、歩き方には十分な配慮が必要です。
ピラティスを行い脚力と腹部のコアマッスルを鍛えることで正しい歩き方を身に着けることで、安全なウォーキングが可能となります。

2.ウォーキングは全身の筋肉を使うためエクササイズ効果が得られる手軽な運動といえます

ウォーキングでは脚を振り出す時や体を支え重心を前へ運ぶときに、脚の筋肉のほぼ全てを使います。
また、歩幅を大きくすることで腰の部分において回旋運動が起こるため、腰周辺の筋肉も使うので、手軽にできる全身運動ということができるでしょう。

3.ウォーキングをする際には注意が必要です

ウォーキングでは、踵を地面に接地する際に、地面から強い衝撃を受けます。
筋肉によって体の状態をコントロールし、できるだけ柔らかく少ない衝撃で踵を地面に接地することを意識しないと、ウォーキングで腰を痛めてしまうこともあるのです。

4.ウォーキングとピラティスを併用することでウォーキングの効果を高めることが期待できます

ピラティスのエクササイズを行い、腹部の筋力を強化し、骨盤の位置を意識づけしたうえでウォーキングを行うと、腰にかかる負担を軽減できます。
そうすることで、ウォーキングによる効果をより多く享受できるようになるでしょう。

 

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