ピラティスとベリーダンスの違いとは？

ピラティスはエクササイズですがベリーダンスはエクササイズを目的としていません

ピラティスもベリーダンスも女性から高い人気を集めていますが、ピラティスとベリーダンスには大きな違いがあります。
身体のつくりと動作のメカニズムを知ることにより、筋肉の調和を目指しているのがピラティスです。
他のエクササイズとは一線を画し、頭を使いながら自分の身体に対する理解を深めていきます。
一方でベリーダンスは諸説ありますが、もともと女神崇拝の儀式として巫女達が舞ったのが起源だという説があります。
中東やアラブ文化圏などで発達したダンスであり、ベリーダンスという名称も近代になって命名された造語になります。

ベリーダンスは信仰に基づいた民衆のための踊りだったと言われています

ベリーダンスは世界で最も古い踊りだと言われていますが、詳しいことはわかっておらず、昔から多くの人々に踊り継がれて現在に至っています。
女神信仰の儀式が始まりだという説もあれば、五穀豊穣の祈願や婚礼などのために舞われたものだという説もあります。
上記の理由から、ベリーダンスは本来、エクササイズとして確立したものではありません。
日本ではベリーダンスをエクササイズとして行うのが浸透してきていますが、エクササイズとしての意味は後づけになります。
ベリーダンスはショーとして観客に披露することを想定している点でも、ピラティスとは大きな違いがあると言えます。
華やかで露出が多い衣装に身をまとうのが、ベリーダンスらしさの象徴ですが、ピラティスでは動きやすいカジュアルな服装が基本になります。
さまざまな動きを行うピラティスでは、シンプルで身体にフィットした服装が適しています。
何よりピラティスでは他人と比較し合ったり、人前に披露したりすることを想定していません。
自分の身体と真摯に向き合い、地道なエクササイズを行うのがピラティスのやり方です。

ベリーダンスにはさまざまなスタイルがあります

ベリーダンスとひとことで言っても、実はさまざまなスタイルが存在しています。
歴史が非常に長いことと、ベリーダンスが伝わった国の文化の違いなどにより、数多くのスタイルが誕生したと考えられています。

一般的なベリーダンスのスタイルで、ソロで踊るのが特徴です。
エジプトで発祥したエジプシャンと、トルコ発祥のターキッシュがあります。

ヒッピー文化によって生まれたもので、フラメンコの影響を受けています。
女性の強さや生き方、個性などを表現しています。

バレエやフラメンコ、ヒップホップなど多様な要素を取り入れているのが特徴です。
衣装も音楽も自由で、特に決まりごとはありません。
ピラティスにも流派と呼べるものがないわけではありませんが、基本的に創設者のピラティス氏の理念を貫いています。
ピラティス氏は後継者を指名しないまま他界したため、彼に直接指導を受けた弟子達がそれぞれのやり方で後世に伝えています。

ピラティスは独特の信念に基づいています

ピラティスは弟子達の伝え方に多少の違いがあるとしても、その根底にはピラティスならではの信念と哲学があります。
アプローチの仕方が違っても、ピラティス氏が伝えようとしていることは、創設時から変わらずに受け継がれていると言えます。
ピラティスには基本原則とされるものがいくつか存在していますが、どれもが身体的な意識の向上を目標としています。

ピラティスでのバランスとは、身体のバランスだけを指していません。
休息、仕事、遊びのバランスが取れることで、自分らしく生きられるとしています。
遊びでリフレッシュすることの重要性を説いています。

ピラティスでは呼吸法を大切にしています。
深い呼吸で空気を体内に取り入れて、循環機能を良くする効果を狙っています。
息を完全に吐き切って、肺を大きく膨らませることによって、身体の中からキレイにするという考え方です。

（まとめ）ピラティスとベリーダンスの違いとは？